【ソムリエ直伝】誰でもできるワインテイスティングの基礎とおすすめ本

ワインテイスティング

みなさんこんにちは!毎日ワイン食堂ソムリエのひかるです。

最近ではスーパーで500円ほどでワインが買えてしまう時代。

おかげさまで、ワインが身近になりファンが増えてうれしく思う今日このごろです。

でもワイン好きのお友達に誘われていった食事会で

「このワインはとってもエレガントね」なんて言われて

「え?何?エレガントってどんな感じ?」と思いながら

「そうね……」なんて答えた経験ありませんか?

ワインハラスメントですね、それは(笑)

でも大丈夫です。今日はワインの香りや味わいを簡単に表現するワインテイスティングの基礎をお伝えします。

ひかる
ひかる

エレガントでフィネスがあるね……

よしこ
よしこ

それ、初心者にはわかりにくいわよ……

すぐにワインテイスティングをやってみる

センスや知識はいらない⁉たった6つのことを伝えるだけだった!

香りや味わいを伝えるには

  1. 見た目
  2. 最初の香り
  3. ワインをまわした香り
  4. 口に含んだ瞬間の感覚
  5. 口に含んだ味わい
  6. 最後に残った香り

この6つのことを伝えるだけです。

すぐにワインテイスティングをやってみる

伝えるためには一口飲んでテイスティングをしよう!

香りや味わいを知るためにワインを一口飲んで異常はないかを確認して

どんなワインかを分析します。

これをテイスティングといいます。

テレビや漫画などでソムリエが一口飲んで

「輝きのあるガーネット色の液体に、

しなやかなカシスのようなアロマ、酸味とタンニンがしっかりとあり骨のある味わい。

後味はスッキリしている」みたいな事なんですが

聞く人によっては慣れない言葉が多くてわかりにくいかもしれません。

もう少しわかりやすい伝え方でもOKです。

よしこ
よしこ

わかりやすいのが一番ね!

ひかる
ひかる

……はい

誰に伝える?伝える相手を考えて!

ワインの香りや味わいを伝えるには

自分の知っている言葉でわかりやすく表現するほうが伝わりやすいです。

専門的な用語で言うとむずかしく聞こえます。

もっと親しみのある言葉で表現してみましょう。

例えば先程のコメントを

いかがでしょう?ほぼ同じこと言ってますが、わかりやすくなっていると思います。

このコメントは小学生にもわかるようにと考えて作りました。

あなたのワイン仲間はどんな人ですか?

その人にわかりやすく伝えるにはどう言えばつたわるでしょうか?

誰に伝えるかを考えるとわかりやすく伝えられます!

ソムリエがすすめします。ワインテイスティングは幸せの共有

ソムリエであればワインが健全かを確かめるためにテイスティングをします。

ではそうではない人にもなぜテイスティングをおすすめするのか?

その理由はワインの味わいを表現すると、しあわせな気持ちを共有することができるからです。

「美味しい」「いい香りがする」「きれいな色」

こう言った幸せを共有できる、それがワインを表現する理由です。

きれいな景色をみれば「きれいだね」素敵な映画をみたら「いい映画だったね」

いいワインを飲めば「いいワインだったね」そう伝えましょう!

香りや味の感じ方は人によって違う

香りや味は人によって感じ方が違います。

ニュージーランドの植物食品研究所によると赤ワインにもよく含まれるスミレの花の香りは

遺伝子によっては感知しにくい人がいるそうです。(下記引用を参照)

名古屋私立大学(※.1)は味覚の感受性は人による個人差について研究しています。

このように香りや味わいは個人差があるので

ワインの表現をすることで他の人が感じていない匂いや味わいに気付ける

「なるほどそんな香りや味わいもあるんだ」と気づくことができてさらにワインへの理解が深まります。

みなさんもワインを飲んでどんどんシェアをしていきましょう!

ニュージーランドの植物食品研究所の研究によると、OR5A1と呼ばれる嗅覚受容体遺伝子のrs6591536というSNPが、スミレの香り物質であるβ-イオノンの感受性に関連していることが明らかになりました。

 この研究では、rs6591536に「GG」または「GA」を持つ人は、「AA」を持つ人に比べて、極めてスミレの香りを感じやすいということがわかりました

遺伝子検査 MY CODEより引用

※.1名古屋私立大学の研究

さあ始めよう!ワインテイスティング 6ステップ

ここからは実際にワインをご用意して頂いて

一緒にテイスティングをしましょう!

感じた香りや味わいを◯◯◯にあてはめてメモをとると簡単に香りや味わいが表現できます!

ワインテイスティング その1 見た目

まずは澄んでいるか濁っているか、そしてどんな色をしているかをみます。

下記の◯◯◯の部分を埋めてみましょう。

①「このワインは◯◯◯色の(澄んだor濁った)液体」

感じたままの色で大丈夫ですよ!

ワインテイスティング その2 最初の香り

次に香りを嗅いでみます。

ワイングラスに鼻をいれてクンクンと嗅いでみて下さい。

感じたままの香りを伝えてみてください。あなたがしっているものでOK!

私の知り合いの表現で「チロルチョコ」とか「ケーキ屋さん」などもありました。

②「◯◯◯の香りがして」

ワインテイスティング その3 ワインをまわした香り

スワリングイメージ

次にクルクルとワインをまわしてみて下さい。すると先程とは香りが変わります。

違う香りがでてきたり、同じ香りが強まったりします。

③「次に◯◯◯の香りがしてきた」

ワインテイスティング その4 口に含んだ瞬間の感覚

次はワインを口に含んでみましょう!

口に含んだ瞬間の感覚はアタックといいます。

香りや味わいがひろがる感覚のことです。

④「口に含むとアッタクが◯◯◯」

強いですか?柔らかいですか?繊細ですか?

感じた感覚を覚えておきます。

ワインテイスティング その5 口に含んだ味わい

すぐ飲み込まず舌の上に乗せてちょっと舌を動かし

その時に感じている味はどんな味がしますか?

可能ならばちょっと息を吸い込んでズズーと少し音をたてて空気をふくませて下さい。

よりはっきり味わいがわかります。

感じた味を表現します。これは複数あってもかまいません。

⑤「そして◯◯◯味と◯◯◯味がする」

酸味や渋み、果実味などがあてはまりそうですね。

ワインテイスティング その6 最後に残った香り

さあ味わいを確認したら飲み込みましょう!

口の中に香りやワインのあった感覚が残ります。それが余韻(後味)です。

どれくらいの時間残っているでしょうか?

⑥「余韻は◯◯◯くらい」

短いですか?長いですか?中程度ですか?

総合評価

総合評価の発表です!

これらのコメントを繋げれば

①このワインは◯◯◯色の(澄んだor濁った)液体

②◯◯◯の香りがして

③次に◯◯◯の香りがしてきた。

④口に含むと◯◯◯

⑤「そして◯◯◯味と◯◯◯味がする」

⑥余韻は◯◯◯

はい!これでワインの香りと味わいを伝えられています。

段階を踏んで香りや味わいを感じていけばしっかりと表現することができます。

これがワインテイスティングの基礎です。

ひかる
ひかる

私のテイスティングコメントより完成されている

もっと詳しくワインをテイスティングから紐解く

もう少し詳しくしりたい方のために

ワインの色や香り、味わいについてもう少し詳しくみてみましょう。

やや専門的な内容になるので読み飛ばしてもOKです。

ひかる
ひかる

先程のテイスティングを色や味わいをもう少し細かく紹介するよ

よしこ
よしこ

ちょっと本格的な内容ね

熟成の証 ワインの色

ワインの色からはどれくらい熟成しているかがある程度わかります。

又、品種もある程度予測ができる場合があります。

ワインの色イメージ

そんな香りもあるのか⁉ワインの香り

香りは細かく分けると120ほどの標準的な表現がありますが、全て覚えなくても大丈夫です。

わかりやすく大きくわけてみましょう。

ワインにこんな香りがあるんだという程度でみて下さいね。

香りのイメージ1
香りのイメージ2

味わいは味覚と感覚で分けて考える

ワインの味わいは味として感じる味覚と刺激として感じる感覚があります。

ワインを口に含んだ瞬間は感覚に注意をむけます。

  • 香りや味わいが一気に広がる=アッタクが強い
  • 香りや味わいがゆっくり広がる=アタックが弱い

そしてパワフルや繊細といった言葉で最初の感覚を評価します。

次に舌の上で転がして味覚と感覚に集中します。

味覚の注意するポイント

果実味(量・状態)
多い/中程度/少ない
フレッシュ/ちょうどいい/凝縮感のある
酸味(量・状態)多い/中程度/少ない
フレッシュ/イキイキといした/柔らかい
甘味辛口/やや甘口/甘口/極甘口
渋み(量・状態)多い/中程度/少ない
細やかな/)収斂性(*.1)のある/丸みのある
その他ミネラル/塩味/苦味(*.2)/エグみ

*.1タンニンの多いワインを飲んだときに舌がキュッと引き締まるような刺激

*.2苦味とは渋みとは違い、焦げたような強い苦さ。渋みは日本茶のような軽い苦みでうまみを感じる味わい

感覚で注意するポイント

ボディライトボディ/ミディアムボディ/フルボディ
ボリューム小さい/中程度/パワフル/コクのある
複雑味シンプル/中程度/複雑味のある
バランス取れている/(味覚の何かが)突出している
ストラクチャー(*.1)整った/強い
テクスチャー(*.2)なめらか/しなやか
その他(*.3)シルキーな/フィネスのある/繊細な

*.1ストラクチャーとはワインの味わい全体をとらえたバランスを表す

*.2テクスチャ−とはワインを口に含んだ時の食感(触感でもOK)

シルキーやフィネス、エレガンスは他と比べた総合的な評価

たまに聞くシルキーやフィネス、エレガンスといった表現はワインに詳しい同士であればいいですが

知らない人からはちょっと煙たがられるかも……

ひかる
ひかる

フィネスがあってエレガンスだな……

よしこ
よしこ

まだやってたのね……

又、多くの他のワインと比べての評価になるので

慣れないうちはあまり使わないほうがいいかもしれませんね……

ちなみに私は以下のように解釈してます。

シルキー:絹のようにきめ細かいワイン。凝縮感と複雑性をもったローヌの銘醸赤ワインとか

フィネス:香り味わいのバランスがよくまとまっていてかつそれぞれの力強さもある状態。タンニンと酸のバランスがすばらしい日本の高級赤ワインとか

エレガンス:全体の印象として品のあるワイン。酸がきれいなバランスがいいブルゴーニュの偉大なピノ・ノワールとか

このあたりの表現は個人差やあいまいさもあるのが正直なところです。

もっともっと本格的にワインのテイスティングを知りたい!!

もっとしっかりとワインテイスティングが知りたいと思った方に

おすすめのテイスティング教本があります!

ワインテイスティング基本ブック

ソムリエひかるも試験のときにお世話になった1冊

段階的にテイスティングを細かく説明されています。

写真もきれいでわかりやすく掲載されています。

品種や産地による色の違い、香りごとに細かい解説があるのがいいですね。

又、巻末には香り成分の化学式まで載っているので専門的です。

ワインの香り

この本にはアロマカードという指でこすると香りがでるカードが27種類付いています。

香りごとのサンプルが入ったワインの香り標本というのが売っていますが

ちょっとお高め……。ちょっと予算的にきびしい方はこちらがおすすめです。

中には綿あめと醸造香をたしてパイナップルの香りを作るなんておもしろい実験もできて

香りを実際に嗅ぎながら勉強ができるすぐれものです!

きいろのかおり

KINDLE版で買いましたがちょっと読みにくいです。書籍版をおすすめします。

フランスのボルドー第二大学で白ワインに潜む香りを探し求めてきた冨永教授が

香りを科学的に紐解いていきます。

今、読んでいます……。読み終えたらレビューしますね。

もっともっともっと本格的に知りたい

本格的に勉強したいならばワインスクールというと選択肢もあります。

ワインスクールはプロ向けと思われがちですが、受講生の9割以上は一般のワイン好きの方です。

ワインを楽しみたい、もっと知りたいという気持ちがあれば、

まずは無料体験に参加してみるのがおすすめ!

また、ワインを通じて仕事や世代、性別を超えた仲間ができることも

ワインスクールの魅力のひとつ。

ワインという共通の趣味で繋がった趣味友を作れるという点もオススメポイント。

※無料体験会は1年中開催しています。

もっとくわしくワインスクールのことを知りたい!

最後に

ワインは日常的な飲み物になってきました。もっと気軽にワインを飲んでほしいもっと色んな人に好きになってほしい。そんな思いでこの記事を書きました。

難しいワイン理論より一杯の美味しさをみなさんと共有したいです!

それではいいワインライフを

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よしこ
よしこ

もっと増やしていきたいわね!

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